No.014余興でサプライズ動画を流したいけど、当日DVDを持ち込んでもいいのかな？

新郎新婦に喜んでもらうため、サプライズ演出をしたい披露宴参列者の皆さんのお気持ちはよくわかります。しかし、著作権のことにも注意が必要ですね。

わかりました！
今回は、音々ちゃんたちが作った動画について、「映像」と「音楽」に分けて、それぞれの著作権を解説していきますね。

まず、動画の「映像」ですが、これは「映画の著作物」に該当します。

そうなんです。この場合は動画を作った音々ちゃんたちが著作権を持っているため、その動画を好きなように使って構いません。例えば、上映したり、動画サイト上にアップロードしても問題はないんですよ。

はい。次に、動画に晴音くんの曲が使われているので、「音楽」の著作権について考えてみましょう。

これまでもお話した通り、音楽には創った人やレコード会社に権利があるため、権利者の利用許可なく、勝手に動画に音楽を付ける（複製する）ことはできません。

はい。例えば、自分が楽しんで観るためだけに作った動画なら、音楽を付けたとしても、それは私的使用の複製の範囲における使用ですので問題はないでしょう。
しかし、今回は音々ちゃんたちが観るだけでなく、披露宴参列者の皆さんの前で上映してもらおうというものですので、この使用方法は私的使用の範囲を超えてしまっていますね。

私的使用の範囲を超えない使用のうちは違法ではありませんが、今回のように範囲を超えた使い方をしてしまうと、「目的外使用」として「複製権」の手続きが必要になります。

そのため、動画自体の著作者であったとしても、その動画に使う音楽の権利者の利用許可を得ないと、結婚式の余興で動画を流すことはできないのです。

その通りです。DVDを当日持ち込むことでプランナーさんが困ってしまった理由、お分かりいただけましたでしょうか？

結婚式場としても、ご参列者様がサプライズでお祝いしたい気持ちは分かるのでお断りはしたくないでしょうが、晴れの席で著作権違反の動画を流すのもとても辛いと思います。動画を作る前に式場へ相談し、楽曲の手続きをして晴れやかに動画を流したいですね！

どんどん周りの人たちに広めていきましょう！
なお、最近は個人の顔が映ることに関する肖像権についても色々と問題が生じるケースがありますので、外での撮影など、万一、無関係の方が非常に鮮明に映るような動画を制作し、ネット上にアップロードするような場合は、併せて気を付けることが望ましいですね。